「ブラック企業」って最近よく耳にするけど
過労死するくらいの過酷な労働しないとブラック企業っていわないのかな?
ニュースにならないとブラック企業にはならないのかな?
今の会社はブラック企業なのかな?
どういう企業がブラック企業っていわれるんだろう?よくわからない・・・。
転職すべき?迷っている人は必見です!!
ブラック企業の基準と労働時間・離職率について解説します!!
目次
ブラック企業の基準
ブラック企業の基準はズバリ!ありません!!
厚生労働省のHPでブラック企業についての記載がありましたので、紹介します。
厚生労働省においては「ブラック企業」について定義はしていませんが、一般的な特徴として
- 労働者に対して極端な長時間労働やノルマを課す
- 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど、企業全体のコンプライアンス意識が低い
- このような状況下で労働者に対して過度の選別を行う
定義はないけれど、特徴が記載されているので、この3つの特徴に当てはまる企業はブラック企業といえるでしょう。
具体的には
- 極端な長時間労働やノルマ
- サービス残業やパワハラ・セクハラなどコンプライアンス(※)意識が低い
- 労働者に過度の選別を行う
ちなみに厚生労働省ではブラック企業と呼ばず「若者の使い捨てが疑われる企業等」と称しているそうです。
※コンプライアンスとは・・・法令順守。企業が法律や企業倫理を遵守する事
どの程度の労働時間でブラック企業といえる?
目安としては1日11時間以上の労働はブラック企業の疑いがありと考えていいでしょう。
根拠としては、労働基準法と36協定にあります。
労働基準法では、1日8時間、週に40時間を超える労働は原則認められていません。
9時始業の会社だと18時には仕事を終わり帰宅しなければいけません。
「え?18時以降に残業してるけど?」
「今の会社ブラック企業だったの?」
いえいえ!そうでもないんですよ!
36協定により1日8時間以上働くことが可能なのです。
36協定は会社側と労働者側の話し合いで労使協定が結ばれれば残業をさせることが可能です。
ただし、何時間でも残業をさせていいわけではありません。
期間 | 一般の労働者 | 対象期間が3箇月を超える1年単位の変形労働時間制※の対象者 |
1週間 | 15時間 | 14時間 |
2週間 | 27時間 | 25時間 |
4週間 | 43時間 | 40時間 |
1箇月 | 45時間 | 42時間 |
2箇月 | 81時間 | 75時間 |
3箇月 | 120時間 | 110時間 |
1年間 | 360時間 | 320時間 |
というように、基準があります。
※変形労働時間制とは
一定の期間を平均し1週間当たりの労働時間が法定労働時間の範囲内におさまる場合には、特定の日、特定の週に法定労働時間を超えて労働させることが認められている制度
1日あたりの残業時間数はどのくらい?
1日あたりの残業時間数は
『残業できる時間÷勤務日数=1日あたりの残業時間』となります。
一般労働者の1週間の残業時間を例にすると
- 1週間に残業させることが出来る時間15時間
- 一週間の勤務日数5日
式に当てはめると15時間÷5日=3時間となり
1日8時間+3時間の残業=合計労働時間11時間という目安の時間が出てくるのです。
毎日終電まで残業してるなんて場合は、もう完全にブラック企業といえます。
すぐに転職の準備を始めましょう。
ちなみに、36協定を守らなかった場合には会社の代表者に6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金が科せられます。
裁量労働制でお仕事されている人は、労働時間が労働者の裁量にゆだねられているので、時間外労働という概念がありません。
労働者保護の観点から労働時間に関する取り決めがあったり適用される職種があります。
離職率でブラック企業と判断する2つのこと
1・入社後3年以内の離職率
入社後3年以内の離職率が3割を超えているとブラック企業の疑いが高くなります。
ただし、ホワイト企業でも女性社員が多い会社だと結婚や出産・介護などのタイミングで退職する人が多くなる傾向にありますので、3割以上だったとしても内容によってはブラック企業とはいえな場合もあります。
2・平均勤続年数が10年以内の社員の人数
平均勤続年数が10年以内の社員の人数が多いとこれもまたブラック企業の可能性が高いです。
設立間もないベンチャーや、かつてはブラック企業だったけれど問題点を改善しつつある企業は見分けがつかないのですが、離職率が低いのに若い社員ばかりの会社はなんらかの問題があると思ってよいでしょう。
勤続年数がそれなりにある30代以上の従業員がどのくらいいるのか?が判断材料になります。
確かに、ブラック企業で10年以上も働き続けるなんて無理ですよね・・・。
離職率を確認する方法
離職率は四季報で確認することができます。
もし、四季報に記載がなければ面接の時に確認しましょう。
面接で答えてもらえないようであれば、公表できないくらいの離職率が高い可能性があります。
この場合もブラック企業の可能性大ですね。
四季報は企業の資本金や業績の他に
- 採用予定
- 内定・実績数
- 3年後離職率
- 男女別定着率
- 有休消化年平均
- 平均年収
など、ブラック企業を判断する大切な情報が満載!!
いろいろな種類の四季報が出版されていますが、価格も2000円前後と割と高価です。
すべての図書館にあるわけではなさそうですが、図書館で借りることもできるので、四季報はチェックすべし!!
厚生労働省のHPにも離職率が公表されていますので、こちらも参考にしてみてください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000137940.html
ブラック企業だったら転職すべき?
ブラック企業だったら、迷うことはありません!!
長時間労働やパワハラなどで心身ともに疲れ切ってしまう前に転職することをお勧めします。
無理してがんばっても、使い捨てられるだけです。すぐに転職の準備を始めましょう。
まとめ
ブラック企業の定義はないけれど、判断する目安があります。
厚生労働省のHPに記載されている3つの特徴に当てはまるか?
- 労働者に対して極端な長時間労働やノルマを課す
- 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど、企業全体のコンプライアンス意識が低い
- このような状況下で労働者に対して過度の選別を行う
この3つを判断基準にして当てはまればブラック企業と考えて間違いないです。
また労働時間や離職率については
- 1日11時間以上の労働
- 入社後3年以内の離職率が3割を超えている
この2つもチェックしよう。
そして、ブラック企業だと判断したら、すぐに転職の準備をしましょう。
ブラック企業でがんばって働いたのだから、どんな業種や企業でも大丈夫!!
自信をもって転職しましょう!!